3、不登校の児童生徒の居場所となる「ゆうゆう広場」について
2013年度第3回定例議会 決算審査特別委員会の質問と答弁全文
◎大庭 質問①
適応指導教室運営事業・ゆうゆう広場について教育長に伺います。
2012年度、適応指導教室事業では、市内6施設目の適応指導教室「ゆうゆう広場たかつ」が新設され、不登校となっている児童生徒が通いやすい環境として整備がされました。6施設で運営費は、2966万円、非常勤職員配置で教育相談員24名、カウンセラー2名、運転業務嘱託員1名で人件費6153万が計上されました。
川崎市の不登校の児童生徒数は過去10年間1000人をずっと超え続けています。
そこで、直近の不登校人数、6施設のゆうゆう広場の登録者数、登録割合を小学生、中学生それぞれ伺います。
2012年昨年度、高津区に新設されたばかりですが、今年度の登録者数はたかつが33名と一番多くなっていました。まだ、宮前区が未整備地区のようですが、今後の整備計画は検討されるのか伺います。
◎質問①の答弁
適応指導教室運営事業についての御質問でございますが、
はじめに、直近の数値である平成器年度の不登校児童生徒数といたしましては、小学生238名、中学生1,036名でございました。
平成24年度のゆうゆう広場の登録者数につきましては、「みゆき」が23名、「さいわい」46名、「なかはら」27名、「たかつ」23名、「たま」33名、「あさお」40名でございました。
また、不登校児童生徒数のゆうゆう広場への登録割合といたしましては、小学生4.62%、中学生14.38%でございました。
次に、ゆうゆう広場の整備についてでございますが、児童生徒の中には、生活圏から離れた施設を希望する場合もございまして、不登校児童生徒が利用できる環境と通級のしやすさなど、児童生徒の立場や交通の利便性を考慮し、行政区ごとではなく設置してきたところでございます。昨年5月に、宮前区在住の児童生徒も田園都市線で通える、ゆうゆう広場「たかつ」を開設したところでございます。この6番目の「たかつ」の開設により、適応指導教室の整備計画につきましては、一定のめどがついたものと考えております。
◎大庭 質問②
一番苦しんでいるのは児童生徒ですこのような状況をすみやかに解決するためにも支援と対策を強めることが必要です。
2012年度昨年の登録者数は6施設小・中学生で192名とのことですがこの数字は、19年前(1993年)に初めて広場が開設されてからもっとも多い人数です。
気にかかるのは、ゆうゆう広場に登録した児童生徒が学校に復帰、または卒業して進路が無事確定できたのかということです。2012年度の現状と学校などに復帰することができた児童生徒の主な要因と支援の在り方について、どのような見解をもっているのか伺います。
復帰をしないまま中学を卒業した生徒についての支援について伺います。
◎質問②の答弁
適応指導教室運営事業についての御質問でございますが、
はじめに、学校復帰などの現状でございますが、平成24年度、192名の登録者のうち、76名が学校に復帰できております。
学校復帰の要因といたしましては、広場での活動を通じた人間関係づくりの力や、登校への意欲の高まり、広場と学校との連携を通して、学校全体での受け入れ態勢の整備、や別室登校等、柔軟な対応が図られたこと等が有効であったと考えております。
次に、復帰できないまま中学校を卒業した生徒の支援についてでございますが、中学校3年生63名のうち62名は進路を決定し、学校または社会への復帰を果たすことができております。復帰できず、進路が未決定のまま中学校を卒業した1名に対しましては、在籍した学校の教職員がいつでも相談できる体制を整えているところでございます。