おおば裕子
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特殊災害対応車両を視察(健康福祉委員会)しました。( 10月21日)

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消防局の所管事務調査として、宮前区犬蔵にある消防総合訓練場に特殊災害対応車両を視察しました。

特殊災害対応車両は、すべて大規模災害用の車両で、臨港特別高度工作隊(車)、臨港特殊災害対応隊(車)、宮前大規模除染システム隊(車)、中原震災工作隊(車)の計4両の機能について実演と説明がされました。(車両のうち中原震災工作
隊の車両以外の3車両は、平成22年2月に総務省から川崎市に貸与され、中原震災工作隊は、川崎市が購入し、全国でも東京と川崎市のみが所持しているとのことでした)臨港特別高度工作隊は、車両に大型ブロアーが設置され、巨大なファンによる大量の送風やミクロ噴射放水により濃煙熱気や有毒ガスなどの除去を行うことができます。車両の中には、可搬式のブロアーも備えています。ウォーターカッターも装備され、研磨剤の混入した高圧の水流で様々な対象物を切断できるもので、実際に金属製の扉を使って実演されました。すごい威力に驚きました。

臨港特殊災害対応隊(車)、毒薬物災害やNBC災害に対する機能と専用資機材を備え、汚染された外気が内部に入ることがないよう熱構造となっていることが最大の特徴です。隊員は災害現場直近まで接近することができ、携帯型化学検知器や放射線測定器を使用して簡易検知や測定を行う事ができます。放射線防護消火服は、この車両に5着が装備されているとのことせした。(ちなみに各消防署にも装備され他に33着あるそうです)東日本大震災による福島原発事故では、この臨港特殊災害対応隊が出動し、3月24日から26日に事故現場の正門での活動を行ったとのことです。

宮前大型除染システム隊(車)は、大規模なNBC災害または、危険性物質の漏洩等により多数の汚染した人が発生した場合に汚染物質の除去等を行うための資機材が搭載された車両です。大きなテントを建てて、その中で除染をしますが、1時間に200名以上の除染が可能で、汚染ユニットには温風機や給湯器など寒い時期に傷病者を保護するものや歩行不可能な傷病者をバックボードに収容した状態で除染が可能なローラーコンベア等を装備しています。

中原震災工作隊(車)は、2本の作業アームを活用することにより、「掴みながら切る」「支えながら引っ張り出す」「長い物折り曲げる」などの複雑な作業を可能にし、大規模な地震災害発生時など、遠距離大量送水するホース延長車のための道路啓開や、市街地で大火が発生した際の重量物の排除や、倒壊建物での隊員進入路の確立等の活動を効果的に行うことができます。この車両は、3月に配備され7月から運用し、先日宮前区の倉庫火災が発生したときに活躍したそうです。訓練を重ねて11名が操作可能とのことです。

くしくも、東日本大震災が起きる以前に、こうした車両が貸与され、また購入するということになり実際に活動が始まっていますが、消防隊員のみなさんには、市民の安全そして全国は一つの立場でこれからも訓練をつんで大規模災害時の救援活動に備えていいただきたいと思います。よろしくお願いします。